DEAR 開発教育協会

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「援助」する前に考えよう ― 参加型開発とPLAがわかる本

「援助」する前に考えよう 好評につき増刷しました!(2014年5月)

■案・原作:田中治彦
■発行:開発教育協会
■第2刷2014.5(初版2006)
■A4判96頁
■一般価格:¥2,400(税込¥2,592)
■会員価格:¥2,000(税込¥2,160)
■対象:中学生以上
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国際協力の募金に寄付したあなた・海外でボランティアしたいあなたへ

この教材のねらいは、「援助とは何か?」「国際協力とは何をすることか?」を考えること、そして、参加型開発と参加型学習について理解することです。
第1部では、トレッキングで北タイを訪問した「アイ子」を主人公に、参加型でわかりやすく援助のあり方や国際協力というものを考える流れになっています。
第2部では、参加型開発とその手法のひとつであるPLA(参加型学習行動法)の手法が紹介されています。
3部構成で11のワークから成り立っていますが、部分的な利用も可能です。 国際協力やボランティア活動に関心のある方、学校や地域の活動などでぜひご利用ください。 

「教材の一部を“立ち読み”してみる」コーナー

教材一覧へ戻る  この教材を使ったワークショップの講師派遣

もくじ

「援助」する前に考えよう

第1部 国際協力を考える

ワーク1) 一枚の看板
・ものやお金を贈る援助について考える。
・援助が現地に与える影響について考える。
・相手の村の人々の意見を聞くことの必要性に気づく。

ワーク2) 再びバーン村へ
・援助を「する側」と「される側」の認識の違いに気づく。
・現地で情報収集する際の課題について考える。
・参加型農村調査法(PRA)の必要性を理解する。

ワーク3) プロジェクトを選ぼう
・現地で行われている開発プロジェクトの種類や方法を知る。
・開発プロジェクトを評価する視点を養う。 「援助」する前に考えよう

ワーク4) 「される側」から見たボランティア
・ボランティアを受け入れる立場から考える。
・ボランティアを「する側」と「される側」の課題と問題点を考える。

ワーク5) 私にできること・できないこと
・今までのワークを通して自分たちができることは何かを考える。
・してはいけない「援助」について考える。

第2部 参加型開発とPLA

ワーク6) PLAの実際:地域マップづくり
・地域を歩きまわり、その地域の地図をつくる。
・地域の特徴や課題を発見する。 「援助」する前に考えよう

ワーク7) PLAの実際:季節カレンダー
・自分たちの一年間の生活のリズムを確認する。
・自分たちの生活の特徴や課題を発見する。

ワーク8) PLAの実際:社会関係図
・自分たちと社会組織や集団との関係を目に見える形で表現する。
・属性や立場による社会関係の違いを発見する。

ワーク9) PLAの実際:地域の課題ランキング
・地域の課題を出し合い、それらの間で順位づけをする。
・取り組むべき課題を絞り込むための手法を学ぶ。 「援助」する前に考えよう

ワーク10) PLAの実際:因果関係図
・ある特定の問題について、その原因は何かを考える。
・問題の解決策が実施された場合の波及効果を想像してみる。

ワーク11) 参加のはしご
・「参加」にはいくつかの段階があることを理解する。
・参加型開発における「参加のプロセス」について理解する。

第3部 参加型開発と開発教育(理論編)

1. 開発教育と参加型学習
2. 国際開発の動向―とくに参加型開発について
3. 援助・国際協力の学習について
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実践レポート: やってみました!「援助する前に考えよう」

高校生対象(2014夏・東京)
スーパーグローバルハイスクール(SGH)指定校でのワークショップ
教員対象(2011夏・高知)
小・中・高校の先生を対象とした教員研修プログラム
一般市民対象(2012冬・横浜)
「よこはま国際フォーラム」で実施されたワークショップ
高校生対象(2012春・京都)
高校2年生HR運営委員会の国際支援の取り組みとして
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参加者の感想

一般市民対象のワークショップ(2014年6月・東京)

  • その国、その土地を変えてまで援助を出さなくてはならないのか。本当に必要なことを知らなくてはいけないと思いました。
  • 小さな村でも、ニーズは立場によって全く異なるということがわかった。お金をあげるのは簡単なことだけど、我々にとってはそんなに大きな額じゃなくても、小さな村には大きなインパクトがあると思った。
  • 寄付する側もされる側も「必ず正しい」ことなどなさそう。
  • 援助する側・される側のニーズを把握することが大切だが、その方法が難しかった。援助する際の目的や対象をはっきりさせた方がよいと思った。
  • ニーズ調査‥いうのは簡単だけど、実際は非常に難しいと感じた。また、どこまで・どのくらい支援するということを決めるのも難しい。個人による支援・組織による支援だとまた違うことを感じるのかも、といろいろ考えた。
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この教材のねらい

本教材は、次のようなねらいで作成されています。

第一に、「援助とは何か?」「国際協力とは何をすることか?」を考えることです。
1990年代以来、国際開発の現場は急速に変化しています。すなわち、従来の「慈善型」の援助や「技術移転型」の開発に代わって、住民参加を基本とした「参加型開発」が目指されています。 しかしながら、日本の教育や国際協力の現場の一部では、慈善的援助観をもとにした募金活動や啓発・教育活動がさかんに行われています。 本教材では、「援助する側」や「される側」の心理にまで立ち返りながら、援助や国際協力についての基本的な理解を促すことが目指されています。 そして、最終的には「自分たちがこれから何ができるのか?」「何をしてはいけないのか?」ということを考えます。

第二に、参加型開発と参加型学習についての理解です。
本教材の第2部では、参加型開発(社会作り)と「参加」の意味についてさまざまな角度から考えます。 また、PLA(参加型学習行動法)と呼ばれる、住民参加による地域づくりの手法を実際に体験します。 PLAは“途上国”の農村において、住民が自ら自分たちの問題を発見してその解決に向けて参加する態度を養うためのさまざまな参加型学習の手法です。 日本における参加と“途上国”での参加を並行して学ぶことにより、「参加型開発」のもつ意味を理解することがねらいです。

本教材によって「援助」そして「国際協力」について基本的な理解を得ると共に、この問題をどのように捉え、行動していくことができるのかを考えることがねらいです。 これらの学習により「する側」「される側」といった区別を超えたところの「国際協力とは何か?」を追求していってください。 なお、第3部「理論編」として、参加型開発と開発教育について解説しています。

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この教材の使い方

「援助」する前に考えよう

学校で

「国際協力」の単元の導入として、あるいは「国際ボランティア」の教材として使用することができます。

「ワーク1 一枚の看板」が本教材全体の基本となっています。このワークは中学生以上(場合によっては小学校高学年でも)ならば理解できる内容になっています。1~3時間で実施することが可能であり、この部分だけでも援助と国際協力の本質的なことを考えることができる教材です。時間があればぜひ第一部を通して実施してください。“途上国”のある村を想定しながら国際協力とは何をすることなのか、そのプロセスをひとつひとつ理解していきます。ワーク5は第一部の学習のまとめとなっています。

第二部は国際協力というよりも、自分が住んでいる地域や自分たちの生活を理解するための教材として利用することをおすすめします。とくに「ワーク6 地域マップづくり」はアクション・リサーチの導入部分でもあります。ワーク9・10と組み合わせることで地域の課題を発見し分析して、その解決策を提示するというアクション・リサーチの全過程を実施することができます。「ワーク11 参加のはしご」はさまざまな参加のプロセスを理解する教材であり、教師と生徒の関係を問い直す意味でもおもしろいでしょう。

地域で

地域の社会教育、国際交流、NPO/NGOの講座や研修会で使用する場合も、基本的には上記「学校で」と〃使い方が可能です。また、以下のような使い方もできるでしょう。

  • ワーク1を「国際協力」関連のセミナーの導入として使用する。
  • 「国際協力」を理解する連続セミナーとして第一部のワークを順番に行う。
  • 第二部を「住民参加の地域づくり」の教材として使用する。
  • 第二部を実施し自分たちの地域への参加について反省しながら、“途上国”における「参加型開発」の理解をすすめる。

国際協力の研究やセミナーで

本教材は、大学の専門課程における「国際協力論」や「国際開発論」の教材として、あるいは海外協力の専門家養成の研修において使用することができます。本書は、スタディツアーやフィールドワークのオリエンテーション、NGOスタッフの研修、青年海外協力隊などの事前事後研修にも通用する高度な内容となっています。

この場合には、ワーク1から順番に第一部を通して実施してください。その後に第二部のPLA関連のワークを体験することが最も効果的です。第二部は“途上国”でおこなわれているPLAをそのまま紹介したものではなく、日本の実情に合わせて学習できるように工夫してあります。若い方々のなかには、日本の地域の状況をよく知らずに海外協力に参加するケースも多いので、とりわけ第二部の学習が有効でしょう。場合によっては、PLA研修として第二部のみ実施することも可能です。

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DEARの教材・書籍の利用についてお願い

  • 教材・書籍等の著作権は開発教育協会に帰属します。著作権法上の例外を除いて、教材・書籍等の全部または一部を無断で複製したり、転写・引用・入力などしないでください。
    参考:「著作権法上の例外」とは?(著作権なるほど質問箱/文化庁)
  • ワークシート等の複写による利用は、学習的な調査研究、「非営利」の教育・学習活動に限ります。例えば、学校の先生が、授業で使うためにコピーを作って児童や生徒に配布することは「著作権法上の例外」なので、問題ありません。
  • 教材・書籍等を利用して、非営利目的の講義や参加型学習プログラムを実施する際には、事前の広報資料や当日の配付資料、事後のレポート等に、使用する著作物の著作権者が当会であることを明示してください。印刷物やウェブページには、例えば、「当研修/講座で使用する教材/テキストは、開発教育協会(DEAR)発行の教材です。詳細はhttp://www.dear.or.jp/を参照してください。」等の表記をしてください。


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