先生・ファシリテーターのための 持続可能な開発目標 -SDGs- アクティビティ集
概要
8つのアクティビティでSDGsについて知り、自分ゴト化し、行動へつなぐ教材
- 制作・発行:公益社団法人セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン
- 協力:開発教育協会(DEAR)
- 発行日:2019年2月
- 体裁:A4版48頁(PDF)&付録スライド(PDF)
- 価格:無料
- 対象:小学校高学年以上(大人まで)
- 教材の入手方法:このページの下段に掲載の申込みフォームに情報をご記入のうえ、送信してください。折り返しダウンロード方法をE-mailにてお送りします。
※この教材は、株式会社ファミリーマートの支援を受け作成されました。
SDGsに取り組むきっかけとして教育現場や研修などにご活用ください
持続可能な開発目標(以下SDGs)を理解し、「自分ゴト」化し、実際の行動につなげることをねらいとした、先生・ファシリテーター向けのアクティビティ集です。全8つのアクティビティは、学習者一人ひとりが主体的に学び、考えられるよう、すべてアクティブ・ラーニング(参加型学習)の手法を取っています。 SDGsに取り組むきっかけとして、本教材を教育現場や企業での研修などにご活用ください。
ねらい
- SDGsについて理解する:SDGs 成立の背景にある現状・課題とSDGs について知ること。
- SDGsを「自分ゴト」化する:課題は自分たちの課題でもあることに気づくこと。
- SDGs達成のための行動(アクション)へつなぐ:自分たちが身近なところでできることを考えること。
もくじ
教材の構成
- 本教材には8つのワークショップ用教材(アクティビティ)が収められています。
- 1から順に実施しなくても、すべてを実施しなくてもかまいません。
- それぞれのアクティビティは、単体でも実施できるようになっています。
- 対象者や所要時間、ねらいに沿って、自由に組み合わせて活用してください。
もくじ
- はじめに
- この教材のねらい
- 持続可能な開発目標(SDGs)とは
- SDGsを理解するキーワード
- この教材の使い方
- アクティビティ1「部屋の四隅」でみんなの意見を聞いてみよう
- アクティビティ2 15年前の世界と未来(2030 年)の世界を考えよう
- アクティビティ3 こうなるであろう未来・こうなってほしい未来を考えよう
- アクティビティ4 カードを使って世界を旅しよう
- アクティビティ5 ストーリーを読んで世界の子どもたちの状況を知ろう
- アクティビティ6 世界の子どもたちのストーリーからSDGs について考えよう
- アクティビティ7 わたし・わたしたちとSDGs をつなげよう
- アクティビティ8 わたしの2030アジェンダをつくってみよう
教材の入手方法
セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンのウェブサイトからダウンロードしてご利用ください。
https://www.savechildren.or.jp/lp/sdgs_activity/
※教材データはPDFで作成されています。
参加者の声
2019年2月23日/DEAR主催フォーラムにて
- 15年前と比べて改善されたこと、悪化したことをあらためて気づくことができた。
- SDGsのことを学んでいくことも大事だが、今の社会の課題などを理解していくこともしなければならないと思った。
- SDGsをわかりやすく子どもたちと学ぶ視点を得ました。
- SDGsそのものを称揚するだけでなく、そのもの自体も問い直していく必要があると思った。
- データから考えた上でSDGsにつなげるという流れは、子どもたちの知的興味をかきたてると感じた。また、単発の授業ではなく継続してのカリキュラムでが必要だと改めて考えた。
- SDGsを授業に取り入れたいと思いつつも、具体的な方法を考えるのは難しいので、流れのできた教材を紹介していただけてよかった。
- 自分のアジェンダを作る、ゴールを設定するのは大変興味深い。
- 大人(教員同僚)にこういうワークショップをしたいと思いました。
- 現職教員の免許更新研修でつかいたいと思いました。
持続可能な開発目標(SDGs)とは
教材制作にあたって
すべての子どもの生きる、育つ、守られる、参加する「子どもの権利」が実現された世界を目指して活動する国際NGO セーブ・ザ・チルドレンは、2015 年に国連総会で採択された「持続可能な開発目標(以下、SDGs)」の策定プロセスに積極的に関わりました。SDGs は、英語のSustainable Development Goals(サステナブル・ディベロップメント・ゴールズ)の頭文字をとったもので「エス・ディー・ジー・ズ」 と読みます。
2030年までの達成を目指すSDGsには、国内外で広がる貧困や格差、紛争や気候変動の課題、また子どもに対する暴力など、若者や子どもに関連するさまざまな問題が含まれています。
世代や地域を超えて、すべての人々が安心して、満足して暮らせる世界の実現のためには、途上国だけでなく先進国の人々も、そして国際機関や政府、企業関係者だけでなく、子どもや若者を含む世界中の人々がSDGs の達成に取り組む必要があります。中でも、これからの社会の担い手となる子どもたちにSDGs への理解を深めてもらうことは不可欠です。
SDGsを理解し、「自分ゴト」にし、実際の行動につなげるためには、学習者一人ひとりが主体的に学び、考えられる教材が必要だと考え、この度株式会社ファミリーマートより支援をいただき、本教材の作成に至りました。また、教材の内容につきましては開発教育協会(DEAR) とともに、検討を進めました。
SDGs達成のためのアプローチはさまざまです。本教材を教育現場や企業での研修などにご活用いただき、より多くの方にSDGsに取り組むきっかけとしていただきたいと思います。
SDGsは「このままでは世界が立ち行かない」という強い危機感のもとつくられた目標
2015年9月25日、ニューヨークで開催された国連総会「持続可能な開発に関するサミット」において、貧困、不平等・格差、気候変動のない持続可能な世界の実現に向けて、『我々の世界を変革する:持続可能な開発のための2030アジェンダ』* が国連加盟国193 ヶ国の全会一致で採択されました。
このとき、2030年までに目指すべき17の目標として「持続可能な開発目標(SDGs : Sustainable Development Goals)」が示されました。これを機に、途上国だけではなく、日本のような先進国も含む世界中の国々がこの目標の達成に向けて動き出したのです。
「持続可能な開発目標(SDGs)」は、「貧しい人々が取り残され、地球環境は悪化しており、このままでは世界が立ち行かない」という強い危機感のもとつくられた目標です。
経済発展だけを目指すのではなく、社会、環境、経済の3つの側面のすべてにバランスが取れた形で対応し、さまざまな問題を生み出す根本的な原因に取り組み、今の世界の「変革」を目指すものになっています。
策定にあたっては、各国政府や国際機関のみならず、世界中の市民社会や研究者、企業など、 多様なステークホルダー(関係者)が約3年間におよぶプロセスに参加し、意見を投じてきました。セーブ・ザ・チルドレンも、すべての子どもの権利の実現の観点から、世界中のメンバーが連携し、国連の交渉の場および各国政府との対話や提言を通して、積極的に策定プロセスに関わってきました。SDGsのキーワードである「誰一人取り残さない」を実現するために、ゴール(目標)とターゲット(指標)が「社会のすべての部分で満たされるように」というアプローチは、セーブ・ザ・チルドレンを含む市民社会が粘り強く働きかけた結果、宣言文に盛り込まれました。
*外務省(仮訳)https://www.mofa.go.jp/mofaj/files/000101402.pdf
著作権について
この教材の著作権は、公益社団法人セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンに帰属します。