DEAR 開発教育協会

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世界がもし100人の村だったら in 米国ニューヨーク(2006年9月)

米国・ニューヨークで1982年から活動する教育NPO「Morningside Center」(2008年にESR Metroから改称)で、DEARスタッフの中村絵乃がスタッフ研修を行いました。DEARの教材の中でも人気の『ワークショップ版・世界がもし100人の村だったら』を使っての研修に、参加者はどんな反応を見せたのでしょうか?

30名のスタッフが参加して

世界がもし100人の村だったら in 米国ニューヨーク

9月5日はESRのスタッフ研修件ミーティングがありその時間を使って開発教育の紹介をさせてもらった。

ESRのプログラムは現実のニーズに対応していて素晴らしいと思っていたが、国際的な視点がないのが、物足りなかった。 事前にディレクターのTomと話して、スタッフに開発教育の研修をすることになった。新年度のスタッフデベロッパーが全員集まるときにその機会を与えてもらったのはとてもラッキーだった。

30名ほどが集まり、まず、「世界がもし100人の村だったら」を行なった。 想像通り参加者から様々な意見が出たので時間はいつもの倍くらいかかった。

例えば「挨拶」のところでは、参加者はそれぞれの挨拶をするたびに、握手をしたり、同じ挨拶の人を見つけると抱き合ったりするので、一段楽するまでに時間がかかった。

富の分配では、クッキーの分け方に対して意見が一致しなかった。中間のグループが、「中流階級が、金にシビアなのは現実的だ」という声が上がったし、日本でやると最も豊かな人たちが申し訳そうにするパターンが多いが、今回は、豊かな人たちは大喜びで最も貧しい人たちが、声も上げられないほどがっかりしていたのが印象的だった。

そしてメッセージを全員で読んだ後は拍手が起こった。

「とてもインパクトがあった。是非アレンジして使ってみたい」

世界がもし100人の村だったら in 米国ニューヨーク

昨日、ESRのスタッフに「100人村」ワークショップを行なったのだが、特に色々な意見が出たのは、「富の分配」の部分だった。

「実際に貧困家庭から来ている子どもたちには現実的すぎる」
「ステレオタイプを植えつけないか」
「問題が大きすぎて、無力感を与えてしまうのでは」
「子どもたちが自分にとって必要な量とは何か、を把握してから行なった方がよい」
「子どもたちは、自分のおかれている状況を理解することが先だ」
など、慎重派から、
「子どもたちは一歩学校の外に出れば、ドラッグや暴力、貧困の現実があるのは小さい頃から分かっている。それは避けては通れないし、向き合う覚悟も重要」
「世界を様々な視点で分かりやすく捉えている」
「子どもたちに成功例を提示することもできる。例えばガンジーやマザーテレサに難しい戦略はなかっただろう」
「とてもインパクトがあった。是非アレンジして使ってみたい」
「教える側が子どもたちの反応に対して準備をし、方向性を考えておけば、このアクティビティはとても有効である」
など、前向きな意見までさまざま。

何より多くのスタッフが、「対立解決」のプログラムの中にその要素を取り込みたい、と言ってくれたのがうれしかった。 そもそもアメリカから発信されたメッセージを逆輸入した感じだったが、スタッフの中でもこのメッセージを知っている人は少なかった。口で説明するより、実際に体験してもらったのはとてもよかった。これからも、できるだけ色々な場所で紹介していきたいと思う。

※ この報告は中村のブログ「NY NPO体験記」から編集のうえ再掲したものです。

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