DEAR 開発教育協会

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小学校教員の勉強会で「フードマイレージ」 in 武蔵野東小学校(2010年12月)

小学校の先生たちによる自主勉強会で「フードマイレージ」をテーマにワークショップを開催しました。

  • 実施日: 2010年12月18日(土)150分
  • 主催者: 武蔵野東小学校
  • テーマ: フードマイレージ
  • ねらい: 
    (1) 世界のさまざまな国の食料自給率を比較し、日本の低い現状を知る。
    (2) フードマイレージの考え方を知り、私たちの生活への影響を考える。
  • 参加者: 武蔵野東小学校職員24人(5人×4グループ、4人×1グループ)
  • ファシリテーター: 上條直美/DEAR
  • 使用教材:「フードマイレージ どこからくる?わたしたちの食べ物」(開発教育協会)
    (使用する写真:オーストラリア、アメリカ、クエート、フィリピン、エクアドル、日本)

アクティビティ「食料自給率を知ろう」

フォトランゲージ

グループにオーストラリア、アメリカ、クエート、フィリピン、エクアドルの写真を配付。写真から得られる情報で、どこの国かを考え発表してもらう。

食料自給率の高い順に並べよう

  • 国名の答え合わせをしたあと、各グループにオーストラリア、アメリカ、クエート、フィリピン、エクアドル全部の写真セットを配り、それらの写真を見て、食料自給率の高いと思われる順番に並べ替えをしてもらう。ヒントとして、各国の「家族の食生活」カードを配る。
  • 食料自給率について、日本はカロリーベースで自給率を表示するが、世界では穀物自給率で表示することが標準的であることを説明し、穀物自給率とは何か、また家畜の飼料などは含むのかどうか、などについて説明する。
  • 日本の写真を見せ、日本の順位について考えてもらう。
  • 順位を発表してもらい、「各国の穀物自給率」グラフで確認する。

アクティビティ「フードマイレージ」

アクティビティ「フードマイレージ」

フードマイレージ

  • 5種類のメニューカードを各グループに配布。メニューにはそれぞれ6種類の主な食材が書かれている。 ワークシートを配り、各食材の主要産地を考え、記入してもらう。
  • 食材カードを配り、主要産地の答え合わせをする。またカードには、主要産地から東京までの輸送距離(㎞)と食材の量(g)が書かれており、それらを手がかりに各メニューのフードマイレージを算出してもらう。
  • フードマイレージの意味を確認。
  • 自給率が低いこと、フードマイレージが高いことが日本の現状であるが、それは地球環境/日本の農家/海外の国々/私たちの生活にとってどのような影響があることなのかを考え、模造紙にまとめてもらう。
  • マイナスの影響だけでなく、プラスの影響についても考えてもらう。

教材の紹介

教材の学習プランテーマを紹介する。フードマイレージに関する本『コンビニ弁当16万キロの旅』などを紹介する。
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参加者の感想

気づいたこと、考えたこと

一枚の写真から問題提起をして、色々な話題や問題に展開できるものなのだなあと実感しました。写真はとても良かったです。(なかなか見えない世界の人々のくらしが分かりました)色々な教材があるものだと‥。

普段の生活で他の国の方々の生活や文化に触れたり考える機会はほとんどありません。今回改めて食生活から様々なことを考えることができ、良かったです。また、自分の感じたことを実践していくだけの心の余裕が足りていないなあと思わされました。

フードマイレージについては全然考えたことが無かったし、そもそもフードマイレージが何なのか知識がなかったので、全てが勉強になりました。自分たちの生活にとても近い「食」から、環境のこと、地球のことを学べたと思います。

写真から食料自給率を考えるのはとてもいい方法だと思いました。また、フードマイレージにつなげやすい方法でした。最後の地球環境、農業(日本)、海外、私たちの暮らしが一番重要で持っていき方をどのようにすればいいものか考えました。

疑問に思ったこと、もっと知りたかったこと

今回はレストランのメニューの中からフードマイレーを計算していたので、今度は自分の家で作るメニューのフードマイレージを調べてみたいと思いました。また、今回の話し合いでグループ毎に特色があったので、別の人ともディスカッションしてみたいと思いました。

どこかのグループが言っていたように流通の源には確かに雇用が発生し、途上国で仕事のない人々には一言でフードマイレージの大きいことを否定できないのかもしれません。私たちは日頃不自由なく暮らしができるので、そのようなことを考えるのかもしれないと思いました。

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ファシリテーターの感想

グループディスカッションの時間では、「水」をテーマに授業を行った先生から、地下水や水道水などの水の飲み比べを通して、子どもたちの味覚が衰えてきているのではないか、といったコメントや校庭の隅で稲を育てている実践などが紹介され、食や農に関連してすでに行われていることが共有されたことはとても興味深かった。

食料自給率やフードマイレージは、「知る」ことが多いため、作業に追われてしまった感があった。 「自給率を上げよう」「フードマイレージを減らそう」という一面的なとらえ方で終わらないよう、輸入が多いこと(多くなったこと)のプラスの影響についても考えてもらったが、最初はなかなかアイディアが出ず苦労している様子だったが、終盤、グループごとにさまざまな意見が出てきた。

(報告:上條直美/DEAR)

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