DEAR 開発教育協会

English 企業や団体の方へ DEARの活動に寄付する スタッフ・ブログ「教育NGOスタッフの日記」 DEAR公式ツイッター DEAR公式フェイスブック

東京の小学校で「水から広がる学び」の授業 (2016年1月22日掲載)

「水から広がる学び アクティビティ20」
  • 実施日: 2015年11月
  • 主催者: 東京都内の小学校
  • テーマ: 環境教育~水から広がる学び~
  • ファシリテーター: 担当教員
  • 参加者: 小学校1年生とその保護者(授業参観日に実施)
  • 使用教材:「水から広がる学び アクティビティ20」(開発教育協会)
    (アクティビティ:基礎編「1.水のいろいろ」から「3.地球上の水の割合」を活用)

総合の時間をつかって

「総合」の時間で、環境教育を実施しています。
「環境」については、「総合」のみの扱いにとどまらず、生活科とのタイアップで「自然との関わり」「自然の変化」といった視点でも授業を展開しています。さらに、「グリーンサンタ」の話を通して、森の大切さについても触れています。1年生では、こうした森の話を進めたうえで、木に目を向けさせ、木材でできている身近なものを大切に使うことをまとめとしています。
今回は、教材「水から広がる学び」を用いて、1年生向けに水の話を展開してみました。

1.「水」と聞いて思いつく言葉

「水」と聞いて思いつく言葉をそれぞれのプリントに3つ記入する。

  • 保護者も一緒に考える。時間を決め、1~2分程度で記入する。
  • 思いついたものを列ごとに発表する。できるだけほかの人が発表していないものを言うように促す。同じものの場合でも、大きな声で発表するように促す。

2.地球上の水について知る

地球儀を提示しながら、地球は「水の惑星」と言われている話をする。
その上で、地球上にある水の量を「コップ10杯分」として考え、クイズを行う。
黒板に掲示用コップを提示し、子どもたちにはプリントを配布する。

クイズ1.地球上全体の水のうち、海の水(海水)は、コップ何杯分?

プリントのコップにマルをつける。
黒板に掲示用コップは、裏返すと海の生き物の絵が登場するようにしておく。
答えは「9杯と半分より少し多い(97.5%)」のだが、多くの子どもたちが「5杯」と予想していた。
わかりやすくするために、半分より少し少ない水(淡水)を小さいコップで表した(2.5%→25杯)。

小学校で「水から広がる学び」の授業

クイズ2.のこりの水のうち、氷(北極や南極)は、小さいコップ何杯分?

プリントの小さいコップにマルをつける。
黒板に掲示用の小さいコップは、裏返すとシロクマの絵が登場するようにしておく。
答えは「17杯と半分(1.75%)」。残りの7杯と半分が「地下水」「川」「湖」などの水であることを伝える。
わかりやすくするために、残りの7杯と半分を水滴で表した(0.75%→75滴)。
小さいコップ1杯分が10滴であることを確認しておく。

小学校で「水から広がる学び」の授業

クイズ3.75滴のうち、人が使える水は、何滴分?

プリントの水滴にマルをつける。
黒板に掲示用の水滴は、裏返すと1枚だけが「スマイル」の絵が登場するようにしておく。
答えは「1滴(0.01%)」。ここで、大きな驚きの声が出た。

小学校で「水から広がる学び」の授業

3.まとめ

人が使える水はわずかであることを知り、どう感じたかを発表する。
「大切」「節水」「出しっぱなし」…などの言葉が出てきたら、自分たちの生活を振り返り、節水を心がけることを確認する。

↑ページトップへ

生徒や保護者の感想

2時間目の総合の時間は、水についてでした。地球で使われる水はどれくらいかについて、授業をしました。使われる水は1粒でした。びっくりしました。

人間が使える水はとても少なく、限られていることがわかりました。わたしは、23粒くらいは使えると思っていましたが全然違いました。とてもびっくりしました。

ママの予想も外れたそうです。お水がとても大切だということがわかりました。ママも勉強になったといっていました。

帰宅後に、息子と大切な水をどのように使うのかを話しました。毎日当たり前に使っている水のことを考えるよいきっかけになりました。一緒に授業にも参加でき、楽しかったです。(保護者)

↑ページトップへ

実践した先生より~授業のすすめ方について

  • 地球上に存在する水のうち人間が利用できる水の割合はわずかであることを視覚的にも理解しやすいよう工夫し、子どもたちの驚きにつなげたいと考えました。さらに、それだけ大切な水の扱い方について考えさせ、節水に目を向けさせ、具体的な方法までつなげられれば良いと思います。
  • 割合等の学習を行っていないことから、「○杯と半分」などアバウトな表現で進めていきましたが、保護者用には%表記もして説明しました。
  • 分量を見やすくするうえで、小さなコップ=しずく10滴分の扱いとし、算数「20より大きな数」の学習ともリンクさせながら(10のかたまり)進めました。
  • 子どもたち、また、保護者もまじえて、楽しい授業ができました。次回は、そこから水に困っている人たちについて考える授業もやってみたいと思っています。「小学校でやってみたいけど、難しいのでは」と思っている方の参考になればうれしいです。

↑ページトップへ

 「参加型学習の実践例」一覧へ戻る    DEARの講師派遣プログラム
参加型学習で世界を感じる-開発教育実践ハンドブック こんな授業をしてみたい!
『市民学習実践ハンドブック~教室と世界をつなぐ参加型学習30』

全国各地の学校やNPO/NGOによる現場の事例から、数多くのヒントを得られる一冊です。日本の貧困問題から、グローバリゼーション、環境、先住民族、模擬選挙などの多彩な取り組みを、「多文化共生・多様性」「平和・戦争・メディア」「世界とのつながり」「市民と参加」の4つのテーマでまとめました。(一般価格¥2,000 会員価格¥1,600)
詳しい紹介をみる

↑ページトップへ