d-lab2020 1日目のプログラム
- プログラムA、Bは事前予約制です。
- 定員は、開会式・全体会は200名程度、ワークショップは各回30名程度です。
10時~ 開会式・全体会
開会式・オープニング
開会あいさつ:玉城 直美(d-lab2020実行委員長)
オープニング・パフォーマンス「沖縄の文化・言葉・自己決定」
沖縄ハンズオンユース倶楽部(小学生~大学生)が、これまで学んできたしまくとぅば(沖縄語)力をさらに高め、 次世代に伝承していくためには、地域に伝承される行事や儀式を体感し、 ウチナーンチュとしての源点に立ち返ることが大切だと感じています。沖縄の文化、歴史、言葉を体感できるパフォーマンスです。
全体会「ぬちどぅ宝」を育む学び
沖縄の土地の歴史、言語、開発における様々な課題に、YesかNoかではなく、「対話」を大切にして向き合う3名からお話を聞きます。参加者の声も交えながら、開発教育、SDGs、ウチナーグチ、障がい、ジェンダー平等など、多岐に渡るテーマをゆんたく(お話)します。それらが沖縄における、「ぬちどぅ宝」を育む学びにつながっていることを聞きあう時間になります。
伊是名 夏子(コラムニスト)
1982年生。沖縄生まれ、沖縄育ち、神奈川県在住。著書『ママは身長100cm』 (ディスカヴァー・トゥエンティワン)。東京新聞・中日新聞、ハフポスト、琉球新報等で連載中。骨の弱い障害「骨形成不全症」で電動車いすを使用。身長100cm、体重20kgとコンパクト。右耳が聞こえない。ハイリスクな妊娠出産を乗り越え、7歳と5歳の子育てを、総勢15人のヘルパーや、ボランティア、ファミリサポート、ママ友、近所の方々に支えながらこなす。
根間 広人(沖縄ハンズオン)
はいさい!初みてぃうがなびら。我んねー根間広人んでぃいちょーいびーん。琉球大学大学院国際言語文化専攻。沖縄ハンズオンNPOユース倶楽部に所属し、琉球諸語(しまくとぅば) の復興・普及を目的に研究と地域社会貢献活動を行っています。沖縄タイムス通信員。ゆたさるぐとぅ うにげーさびら!よろしくお願い致します。
玉城 直美(沖縄NGOセンター・沖縄キリスト教学院大学)
沖縄NGOセンターをアルバイトスタッフで関わり、気が付くと理事長になっていました。沖縄の開発問題をどうしたら教室や生活の中で考えられるのか日々活動中。SDGs、主権者教育、ジェンダー、等々興味関心は尽きない。
13時~ ワークショップ
※3コマ並行で開催します。事前申込時に選択してください。
B-1「島くとぅば」体験ワークショップ
※満員御礼!締め切りました(2月2日)
進行役:根間 広人(沖縄ハンズオン)
沖縄ハンズオンは、沖縄文化保存継承活動、青少年人材育成プログラムとして、多世代しまくとぅば復活普及運動、伝統儀礼保存活動を地域の文化協会や公民館と協力し、それらの保存と継承に力を注いでいます。今回のワークショップでは、沖縄のしまくとぅば(琉球諸語)を知らない方々にも体験しながら、沖縄の伝統、芸能、言語の継承活動に触れて頂きます。
B-2 開発教育入門講座~パーム油のはなし
進行役:DEAR開発教育入門講座チーム
初めて参加するけど、開発教育ってなんだか分からない、知りたい!という方、まずは入門講座にご参加ください。私たちの生活に身近な「パーム油」の教材を通して、開発教育をご紹介します。
※使用する教材:『パーム油のはなし―地球にやさしいってなんだろう?』
B-3 写真で学ぼう!地球の食卓
進行役:八木 亜紀子(DEAR事業主任)
世界の家族と一週間分の食材を並べて撮影した、『地球の食卓』の写真集の写真を使い、人々の暮らしや食文化を想像しながら、多様性や諸問題について考えます。
※使用する教材:『写真で学ぼう!地球の食卓:学習プラン10』
15時半~ 自主ラウンドテーブル
※実践・研究報告と並行開催です。当日ご希望のプログラムにご参加ください。
15:30~16:40 1ラウンド目(2コマ並行開催)
ラウンドテーブル1:沖縄から「難民問題」を考える教材体験
発表者:金城 さつき(大学非常勤講師)
戦後の米軍基地建設と土地接収により結果として移民を選択した人々の経験に焦点をあて、沖縄から「難民問題」を考える教材作成・実践に取り組んでいます。
現在、世界で生じている難民問題とまったく同じではありませんが、戦後の強制土地接収による移民は「難民性」を伴ったものではないかと考えます。
「伊佐浜強制土地接収から一部、ブラジルへ移民」(伊佐浜移民と呼ぶ)という事実に焦点を当てた教材・実践を共有させていただきながら、難民問題を自分事として考えられるものにしていくため、皆さんからご意見いただきたいと思っています。
ラウンドテーブル2:教育は未来の扉を開く?~「町の自習室」ができること~
発表者:田名 彩子(町の自習室(首里城下町クリニック内))
夜のクリニックを開放して中高生への学びの場を提供しています。あらゆる理由で学ぶことをあきらめ将来に夢を抱けない子どもがいるとするなら、今の私の置かれている立場でできることを形にしたのが「町の自習室」です。
スタートアップ資金はほぼクリニックの持ち出しでしたが、学習支援のボランティア大学生や助成制度の活用、社協を通して個人や企業からの物資支援でパートナーシップを広げつつあります。県の助成金を受けて学習や生活支援の必要な小学生の食と学びを支援している他団体(夜のクリニックの同じ時間を共有)の現状も併せ報告します。
教育を通し様々な負の連鎖から未来を切り開いてほしいと願う反面、利用者の定着が低い現状を、“中高生が学ぶ動機づけ”と”教育は未来の扉を開く?”をKeyWordに意見交換を行います。是非、皆さんのアイディアを今後の「町の自習室」の活動に反映したいと思います。そして、県内の子どもの学習支援の居場所に還元していけたらと思っています。
17:00~18:10 2ラウンド目(2コマ並行開催)
ラウンドテーブル3:事例検討:ワークショップで学ぶ沖縄戦
発表者:吉田 直子(東京大学大学院)
さまざまな要素が絡み合う沖縄戦の学習は、その複雑さゆえに知識伝達型の形式がとられがちです。では、どうすればワークショップ形式でも学ぶことができるのでしょうか。それによって従来の沖縄戦学習にどのような新しい視座を与えることができるのでしょうか。
本ラウンドテーブルでは、沖縄で修学旅行生などに対する平和ガイドを行うかたわら、学校現場での平和教育を実践している北上田源さん(琉球大学非常勤講師/沖縄平和ネットワーク事務局長)から、現在開発中のワークショップを紹介してもらうとともに、上記の問いをみなさんで検討したいと思います。
ラウンドテーブル4: わったー泡盛で歴史・文化と交流がまざりあう!オンラインツアー
発表者: 新里 聡(株式会社国際旅行社)、 長嶺 哲成(カラカラとちぶぐゎー 店主)
約600年前の琉球王朝時代に誕生したと言われている「泡盛」。その歴史の始まりは東南アジア:タイからの説と中国:福建省からの説の2ルート案が推測されています。文化をたどると、琉球王府への献上品、交易の場でのおもてなしの為の高級品、各家庭での味わいを受け継ぐ「仕次ぎ」の文化として、現代ではわいわいと楽しむ絆の象徴でもある「泡盛」です。沖縄本島内・離島に47の酒造所があり、味わいも個性的で伝統的な技法を今に受け継ぎながら、その土地に合った泡盛作りをしています。
時間(時代)の経過とともに変化する味わいは泡盛の魅力で、沖縄ならではの自然、歴史、文化、生活が多彩な飲み方を作り上げています。参加していただいた皆様へは、その知識を学ぶこと、飲み方を知ること、わいわいと楽しむ魅力感じていただけることを目的としておりますので、兎にも角にも愉しんでいただけたらと思います。
※「わったー泡盛で歴史・文化と交流がまざりあう!オンラインツアー」に参加される方へ
「泡盛体験セット」を受け付けております。購入を希望される方は、以下のフォームより個別にお申し込みください。
なお、「泡盛体験セット」の購入は必須ではありません。飲酒をしない方も、購入せずに参加することができます(未成年への販売はお断りいたします) 。
また、本プログラムに参加されない方も注文いただけます。d-lab参加の記念にいかがですか?
※「泡盛体験セット」の内容、注文方法について
●泡盛体験セットの内容:
泡盛2本(新酒 (30度) 100ml/ 1本、古酒 (45 度) 100ml / 1本)
ちぶぐわぁー(おちょこ)1個
● 泡盛体験セットの料金: ¥2,980(税込み、送料込み)
● 郵送方法: レターパックにて発送(¥570のタイプ)
● 受付期間: 2021年1月15日(金)~2月4日(木)16時まで
● お支払方法: 銀行振込またはクレジット決済
● お申し込み: 以下のフォームより必要事項を記入し、お申し込みください。
https://forms.gle/nFsFqQmD7zH4scPc7
● 「泡盛体験セット」購入に関する問い合わせ:
株式会社国際旅行社 新里 聡
電話: 098-867-2121 メール: businessdept2@its1.jp
15時半~ 実践事例・研究報告
※自主ラウンドテーブルと並行開催です。当日ご希望のプログラムにご参加ください。
15:30~16:00 1ラウンド目
実践研究報告1:蚊媒介性感染症対策における市民科学の実践と可能性
発表者:斉藤 美加(琉球大学)
世界で最も人を殺している動物は蚊である。世界では、蚊媒介性感染症により年間約70万人が亡くなると推定されている。現代、グローバル化、気候変動、戦争や災害等での土地利用の変化などにより、蚊媒介性新興感染症の発生リスクが高まっている。現在、人類が未曾有のコロナパンデミックを経験しているなかで、蚊媒介性感染症についても新たな対策アプローチが求められている。
我々は2018年より、沖縄本島北部に位置する宜野座村松田区において主に小学生を対象に、「松田ガジャンサイエンスクラブ(ガジャンは沖縄で蚊)」を実施し、学び、計画、調査、分析、対策、発信を行なっている。市民が「サイエンス」を手に入れ、自らの地域を調査分析し、蚊による感染症のない安心安全な地域づくりに活かせるか、そして自発的発展は地域の感染症に対するレジリエンスを上げることができるのかについて、これまでの実践を報告した上で参加者と共に考えたい。
16:15~16:45 2ラウンド目
実践研究報告2:公立高校の沖縄修学旅行~事前学習から事後学習まで~
発表者:中園 真由美(東京都立農芸高等学校)
修学旅行は誰の学校人生でも一番の思い出として記憶されているような一大イベントである。東京都立の農業系高校の2年生たちはコロナ禍直前の2020年1月12日から15日まで3泊4日の沖縄修学旅行を行った。
「沖縄」という様々な側面を持つ豊かな素材を十分に生かした旅にするには?単なる「南国の海のきれいな観光地」としてでない沖縄を生徒たちの心深く残す旅にするには?実施1年前から準備をおこない、月に一回ペースでの事前学習や、現地での工夫など、十分でない資金面などの制約がありながらも、様々な人々の協力と助言により乗り切った約一年間の奮闘の顛末と生徒たちの様子をご紹介します。
17:00~17:30 3ラウンド目
実践研究報告3:東アジア平和大使プログラム実践報告
発表者:長川 美里(Wake Up Japan)
2020年6月より通年のプログラムとして立ち上げた、「東アジア平和プログラム」の実践報告です。
戦後75年たった今でも内閣府が毎年行う外交に関する世論調査において、近隣諸国である中国・韓国に対しての国民感情は、総じて「親しみを感じない」が親しみを感じるを上回る状況が続いていることに課題を感じたことが、プログラム立ち上げのきっかけです。
東アジア地域における、草の根からの平和大使の輪を広げること、過去の歴史的・政治的要因に基づいた日中韓の関係性を今一度客観的に見つめ直し、自分なりの東アジアに対する、多様な時間軸(過去・現在・未来)と他者への痛みを基軸とした、まなざしと姿勢を養うことを目的としています。
受講者の様子を見ての学びの棚卸、コロナ下での平和構築関連のプログラムデザインの難しさ、その中で見えた次年度の展望について報告させて頂き、二年目に入る前に皆様からのご意見も頂きたいです。
17:45~18:15 4ラウンド目
実践研究報告4:18歳成人時代の成人式と高校教育
発表者:田中 治彦(上智大学)
民法改正により2022年度から成人年齢が18歳に引き下げられる。それに伴い成人式も18歳時点で行なわれるべきにもかかわらず、多くの自治体は20歳での「成人式」を続けることを発表している。これには法的な根拠がないばかりか、「通過儀礼」としての民俗学的な意義もない。
18歳成人の時代になると、高校が「子どもから大人への移行」の最終段階となる。従って、高校教育において「大人になるための教育」が求められる。それは、主権者教育、消費者教育、グローバル市民教育として構想されるであろう。
2022年度に公立高校に導入される『公共』『探求』などの教科・領域と、既存の関連教科によって教えられるものである。「大人になるための教育」が十分なされた段階においては、高校の卒業式こそが「成人式」になることが望ましい。なぜなら、法的成人年齢である18歳時であり、民俗学的にも通過儀礼の条件である試練(入試と就活)と祝福(卒業と入社・進学)を兼ね備えた式典となるからである。
19時~ 交流会(自由参加)
国内外から集まる参加者との出会いと交流を楽しみましょう。
コザインターナショナルプラザ(KIP)による、国際色豊かなパフォーマンス(空手、カホンの演奏、エイサーなど)もあります!?
最後はみんなでカチャーシーを踊りましょう♪
2・3・4日目
参加申込
事前のお申込みをお願いします。
お申し込み後、参加費のお支払いいただくと正式なお申込受付となります。
※ 各プログラムは定員に達し次第締め切ります。
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