d-lab2021 1日目のプログラム
- プログラムAは事前予約制です。
- 定員は、開会式・全体会は200名程度です。
10時~ 開会式・全体会
開会式・オリエンテーション
開会あいさつ:湯本 浩之(DEAR代表理事)
全体会 この社会をつくっているのは、わたしたち?
―「政治を語らないこと」を再生産しないために
「政治の話」をしていますか?誰と、どんな時に話していますか?どんな場面、どんな人とは話しにくいと感じていますか?「政治について話すこと」ってどんなことだと思いますか?
来年4月から成人年齢が18歳になる今、「参加型デモクラシー」ある社会をつくっていくために活動している能條さんと、子どもの権利保障・シティズンシップ教育・模擬選挙等に取り組む林さんをゲストに迎え、政治について語ること、そして、語らないことについて考えます。
能條 桃子(一般社団法人NO YOUTH NO JAPAN 代表理事)
1998年生まれ、慶應義塾大学院1年生。若者の投票率が高いデンマーク留学をきっかけに、2019年7月政治の情報を伝えるInstagramアカウントNO YOUTH NO JAPANを立ち上げ、2週間でフォロワー1.5万人を集める。現在約70名のメンバーとともに、ジェンダーと気候変動に関心を持ちながら、「参加型デモクラシー」ある社会をつくっていくために活動中。
林 大介(子どもの権利条約ネットワーク事務局長、浦和大学社会学部准教授)
高校生時代に子どもの権利条約に出会ったことを契機に、子どもの権利保障・子ども参加・シティズンシップ教育・模擬選挙等に取り組む。主な著書に『「18歳選挙権」で社会はどう変わるか』(集英社新書)、文科省・総務省による高校生向け副教材『私たちが拓く日本の未来』(作成協力)等。1976年生まれ、3人の子ども(4歳・中3・高2)の父親。
13時~ 自主ラウンドテーブル
※実践・研究報告と並行開催です。当日ご希望のプログラムにご参加ください。
13:00~14:10 1ラウンド目(2コマ並行開催)
ラウンドテーブル1:ワークショップ わたし8歳、職業、家事使用人。
発表者:髙階 悠輔((特活)シャプラニール=市民による海外協力の会)
2021年は国連の定めた「児童労働撤廃国際年」です。しかし、世界の児童労働は依然として続いており、現在も1.6億人以上の子どもたちが働いていると言われています。シャプラニールの活動するバングラデシュでは数十万人の子どもたちが「家事使用人」と呼ばれる仕事をしています。その多くが女の子であり、基礎教育も十分に受けることができていません。少女たちのおかれた現実や直面する問題などを、写真やロールプレイングを通じて知り、私たちに今なにができるのか考えます。
<シャプラニールについて>
1972年に設立された南アジアと日本で貧困問題の解決に向けて活動する国際協力NGO。子どもの権利を守る活動、災害に強い地域をつくる活動、フェアトレードの3つの柱を通じて、「すべての人々がもつ豊かな可能性が開花する社会の実現」を目指しています。
ラウンドテーブル2:どこに行ってる、私のお金? 預金者の責任を考える
発表者:奥村 勇斗(NPO法人アジア太平洋資料センター(PARC))
私たちの暮らしに欠かせない銀行。しかし、銀行に預けられたお金は銀行によって運用されることでさまざまな事業に用いられており、ATMの向こう側で私たちのお金が環境破壊や人権侵害に関わってしまっている場合もあります。
アジア太平洋資料センター(PARC)が今年制作した映像教材『どこに行ってる、私のお金?―世界をめぐるお金の流れと私たちの選択』では、日本の銀行の問題ある投融資事例を取り上げて、預金者としての責任を問いかけました。
気候変動に取り組み、劣悪な労働環境をなくす。SDGsでも掲げられるこうした目標の達成には、問題を引き起こしているお金の流れを変えることが不可欠であり、預金者としての私たちの選択や行動が変化の鍵を握っています。
このラウンドテーブルでは、映像教材の一部を上映した上で、日本の銀行の投融資方針の現状に詳しいゲストを交えて、預金者として私たちが取り組めることは何かを考えます。
ゲスト:田中滋(PARC)、山縣萌香(「環境・持続社会」研究センター〈JACSES〉)
14:30〜15:40 2ラウンド目(2コマ並行開催)
ラウンドテーブル3:海洋プラスチック問題とわたしたちの生活
発表者:鈴木 洋一(オール・ニッポン・レノベーション、Wake Up Japan)
一般社団法人オール・ニッポン・レノベーションでは、海洋プラスチックをめぐる問題を理解し、一人ひとりができることを考える教材を開発教育協会、UMINARIの皆さんと一緒に作成しました。
当日はUMINARIのメンバーを招き、教材の体験会を開催し、開発教育に関心を持つ方々からご意見を伺いたいと考えています。
ラウンドテーブル4: 子どもの権利に基づく子ども基本法・子ども庁を求めよう
発表者: 甲斐田 万智子(NPO法人国際子ども権利センター、文京学院大学教員)
自民党が「子どもまんなか基本法(仮称)」の制定を公約に掲げ、こども庁の設置のために有識者会議を始めました。これらの政策によって、学校で子どもたちは自分たちの権利について学べるようになるのでしょうか?学校現場では子どもの権利を侵害するブラック校則がなくなるのでしょうか?体罰や教員による性暴力はなくなるのでしょうか? 子どもの意見が学校運営に取り入れられるようになるのでしょうか。
まず最初にアイスブレーキングを兼ねて、現在制作中の「子どもの権利かるた」をクイズ形式で紹介し、参加者に感想を話してもらいます。次に、「広げよう!子どもの権利条約キャンペーン」やシーライツが求める子どもの権利に基づく子ども基本法と子ども庁について説明します。最後に、どんな法律や子どもに関する省庁があったら子どもの権利を守ることになるのか皆さんと意見交換したいと思います。
16:00〜17:10 3ラウンド目(2コマ並行開催)
ラウンドテーブル5:知らないからこそ話し合おう!「刑務所」のこと
発表者:田鎖 麻衣子(NPO法人CrimeInfo )、八木 亜紀子(開発教育協会(DEAR))
DEARではこの7月、NPO法人CrimeInfo(クライムインフォ)に協力してワークショップ教材『知らないからこそ話し合おう!「刑務所」のこと』を発行しました。写真や受刑者のエピソードなどの具体的な素材を通して、刑務所と受刑者のことを知ることを目的とした教材です。このラウンドテーブルでは、教材をご紹介しながら、刑務所の現状や役割、受刑者をめぐる社会的状況についてお話しします。刑務所と受刑者についての素朴な疑問・質問は大歓迎!知らないからこそ、話し合いましょう。
ラウンドテーブル6:今日はフェアトレードの日!?ワークショップ
発表者:小池 絢子(特定非営利活動法人WE21ジャパン)
中学校、高校の教科書でも取り扱われるようになり、日本での認知度も高まってきている「フェアトレード」をテーマにしたワークショップを行います。言葉では最近聞くようになったけれど「普通の商品とどう違うの?」「どんな仕組みなの?」そうした方たちにぜひおすすめの入門者向けワークショップです!市販とフェアトレードのチョコレートの比較から始まり、フェアトレードチョコレートの生産地の写真を見ながら、フェアトレードの意義や仕組みを学びます。当ワークショップで、身近なチョコレートから、「フェアトレードってどんなもの?」「本当にフェアな関係とは?」について楽しく考えませんか。
私たち自身が、どのような選択をするかを考えるきっかけとし、気づき、行動することで、「買わされる消費者」から「選択する消費者」へと変わっていくことを目指しましょう!当ワークショップは2020年消費者教育教材資料表彰「優秀賞」を受賞致しました!
13時~ 実践事例・研究報告
※自主ラウンドテーブルと並行開催です。当日ご希望のプログラムにご参加ください。
13:00〜13:30 1ラウンド目
実践研究報告1:生徒による校内ジェンダー意識調査からの学び
発表者:鈴木 洋一 (Wake Up Japan)
青少年が主体的に調査を行うことで青少年自身とコミュニティの意識変容を目指したアクションリサーチについて紹介します。社会教育団体Wake Up Japanと実際に学校でのジェンダー意識に関する調査を行った加藤学園暁秀中学校・高等学校の生徒により発表を行います。
13:45〜14:15 2ラウンド目
実践研究報告2:外国人との共通点を見つけ出し、異文化理解につなげる
発表者:林 良昭(国際理解研究会 みなみの風)
日本語が話せる外国人 1人と数人の生徒でグループをつくり、与えられたテーマに沿ってお互いの国の共通点を見つけ出し、分類、発表するプログラム(手法)をご紹介します。
14:30〜15:00 3ラウンド目
実践研究報告3:漢字フェスタ@ラチーノ学院~漢字で創る多文化共生
発表者:川辺 純子(学校法人 立命館)
2021年8月5日滋賀県にあるブラジル人学校「ラチーノ学院」で“漢字フェスタ”を行いました。3000年以上前に中国に生まれアジアの各地で用いられてきた漢字。「実は漢字って多文化共生じゃない?」そんなアイデアから始まった企画です。日本で学ぶブラジル人の子どもたちが日本を好きになるきっかけになればと取り組みました。
15:15〜15:45 4ラウンド目
実践研究報告4:国際協力NGOによる広報活動に関する一考察
発表者:三宅 隆史(シャンティ国際ボランティア会)
国際協力NGO による広報活動には二つの役割がある。一つは、マスコミの報道などを通じて市民が抱きがちな開発途上国に対するネガティブなイメージをポジティブなイメージに変えることである。「災害救援における国際赤十字・赤新月運動および非政府組織(NGOs)のための行動規範」の第10 項は、「我々の行う情報、広報、宣伝活動においては、災害による被災者を希望を失った存在としてではなく、尊厳ある人間として取り扱うものとする」と述べている。国際協力NGO の国内における2 つめの重要な役割は、国際協力NGO が取り組む貧困などの課題の構造的で複雑な要因について市民の理解を促進することである。
以上の問題意識から、本発表では、①国際協力NGO は広報活動において支援対象の人びとをポジティブに描写しているのか、②国際協力NGO は広報活動を通じて取り組んでいる課題の構造的な要因および日本とのつながりを説明しているのかについて、96 の国際協力NGO のWEB サイトの分析によって明らかにする。
16:00〜16:30 5ラウンド目
実践研究報告5:SDGsの担い手をどう育むか〜測れないもの(非認知能力)をはたして測るべきか?
発表者:石川 一喜(拓殖大学)
“21世紀型学力・スキル”といったものが必要だと叫ばれる昨今、とりわけ非認知能力(学習指導要領で言う「学びに向かう力、人間性」等)に脚光が浴びせられています。しかし、その育みの度合いが見えにくい(つまり、認知されづらい)ものをどう評価していくかが課題である上、そもそも評価できるのか、すべきなのかといった議論もあります。
学校法人向けオンライン映画配信サービスcinemo.eduを活用した「SDGs学習のつくりかた」実践の試みと関連させて報告します。
16:45〜17:15 6ラウンド目
実践研究報告6:学びの深化と相互作用—長期タイフィールドワークより
発表者:長谷川 愛(関西学院大学大学院)
コロナ禍で国際移動が困難となった昨今、多くの学校で海外体験学習プログラムのあり方が問われています。オンラインで国際交流を模索するなど工夫も見受けられます。このような時期に、いま一度過去の実践をふり返り、海外体験学習の本質的な部分である「参加者グループの動態」に注目し、その学びの価値を再確認することも大切ではないでしょうか。
本研究報告では、タイで半年間のフィールドワークに参加した大学生の卒業後を追跡調査した結果から、いくつか興味深いものを紹介します。
プログラム内容、現地で学生をとりまく環境や学びの深化を促す要因などを挙げてプログラム・コーディネーションを具体的に紹介し、参加者たちがどのように相互作用し有機的に学び合える関係性を形成したのか、インタビューから明らかになった点を報告します。「相互省察」「居場所」「知ったものの責任」「市民教育」等をキーワードに考えていきます。
2・3日目
参加申込
事前のお申込みをお願いします。
お申し込み後、参加費のお支払いいただくと正式なお申込受付となります。
※ 各プログラムは定員に達し次第締め切ります。
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