DEAR 開発教育協会

d-lab2021 tags

d-lab2021 3日目のプログラム

  • プログラムDは事前予約制です。
  • 定員は、分科会は30名程度、ふりかえり・閉会式は200名程度です。

10時~ 自主ラウンドテーブル

※実践・研究報告と並行開催です。当日ご希望のプログラムにご参加ください。

10:00~11:10 1ラウンド目(2コマ並行開催)

ラウンドテーブル7:チャリティーヨガでブラジル支援!〜現地で活動してきた私たちが紹介。スラムでのシュタイナー教育実践方とは?〜
発表者:
星 久美子、鈴木 友紀菜、大谷 未来(CRI-Children’s Resources International

貧富の格差が大きいブラジル。コロナ禍で、貧しい人たちはより厳しい生活を強いられてしまっています。そんな人たちの生活を支えるため、私たちはオンラインで「チャリティーヨガ」を開催し、参加費を全額寄付しています。サンパウロ在住のインストラクターが寄付金で物資を購入し、直接現地に届けています。
支援先は、サンパウロ郊外にある「オリゾンチアズール」という地域にあるファベーラ(スラム)です。ここには、現地のNGOが運営しているシュタイナー保育園と小学校があり、子どもたちは無償で質の高い教育を受けることができています。発表者は、このシュタイナー保育園、小学校でボランティアとして働いていた経験があり、今回は、その教育実践を日本の皆さんにもご紹介できたらと思っています。発表の中では、ファベーラでのシュタイナー教育の取組について紹介するほか、ミニ・チャリティーヨガを体験してもらおうと考えています。

ラウンドテーブル8:食料問題への関心と行動を広げるキャンペーンを考えよう
発表者:
西平 久美子(特定非営利活動法人ハンガー・フリー・ワールド

「世界食料デー」月間をご存知ですか? 世界食料デー(10/16)という国連が定めた「世界の食料問題を考える日」を挟んだ10月を、飢餓や食料問題に関心を持ち、アクションを起こしてもらう機会にしようと始まった日本独自の啓発キャンペーンです。2008年から食料問題の解決に取り組む国際協力NGOや国連機関が共同で取り組んできました。
コロナ禍も一因となって、2030年までの目標である「飢餓をゼロに」は達成できず、依然として6億6,000万人が飢餓に直面しているだろうと推定されています。
前半では、これまで「世界食料デー」月間でどのような取り組みをしてきたのかを共有します。そして後半では、今後、さらにたくさんの人に飢餓や食料問題を知り、問題を自分ごとにしてもらうことで、解決に向けて行動する組織や個人を増やしていく新たなキャンペーンのアイデアを参加者の皆さんと一緒に考えたいと思います。

11:30〜12:40 2ラウンド目(2コマ並行開催)

ラウンドテーブル9:開発教育における対話型鑑賞(VTS)活用の可能性
発表者:
山本 康夫(ふくいグローバルねっとわーく)

ルワンダ人のアーティストによる美術作品や現地の写真を題材に、対話型鑑賞の一つであるVTS(Visual Thinking Strategy)の手法をとおして一緒に考えることで、ルワンダの理解を深めるとともに、開発教育におけるVTS活用の可能性を考える。

ラウンドテーブル10: 大学生が考えた「SDGsすごろくゲーム」体験
発表者:
林かぐみ&「AHIと学ぶ会」メンバー(アジア保健研修所(AHI)団体会員

17の持続可能な開発目標(SDGs)を掲げたアジェンダ2030。それらがめざす世界とは?私たち一人ひとりは、どう受け止め、どう行動につなげていけばいいのでしょうか?それを考えるきっかけとして「君ならどうする?」と問いかけるすごろくゲームを考えました。小学高学年以上なら子ども大人も、「自分ならどうするだろう?」と考え、一緒に話し合う場を作ることをねらいとしています。誰でも楽しく参加でき、かつまじめに考え意見を出せるようなものを作ろうと知恵を絞りました。45分~50分をゲームにあて、その後皆さんのご意見をいただきたいと考えています。ご参加をお待ちしています。

10時~ 実践事例・研究報告

※自主ラウンドテーブルと並行開催です。当日ご希望のプログラムにご参加ください。

10:00~10:30 1ラウンド目

実践研究報告7:SDGsの社会的包摂と解決策としての居場所づくり
発表者:
田中 治彦 (上智大学)

SDGsのスローガンは「誰一人取り残さない」であり、社会的包摂を目指している。日本において「居場所づくり」が提唱されたのは1990年代の不登校問題からである。その後居場所づくりの対象は、青少年に限らず、高齢者、女性、障碍者、外国人などに広がっている。それらはSDGsのターゲットでしばしば指摘される「社会的に排除されがちな人々」と重なる。すなわち、日本の青少年問題に発した「居場所づくり」は、世界中の排除された者のエンパワーメントという課題の解決策となりうる。その具体的な事例として、フリースクール、シャプラニール、シャンティ国際ボランティア会の活動を紹介する。居場所に相当する英語は存在しないので、ローマ字表記のibashoを普及したい。SDGs達成のための標語として「誰にでも居場所がある世界を作ろう Create a world everyone has an ibasho!」を提案する。

10:45~11:15 2ラウンド目

実践研究報告8:八重山のマラリアの歴史からの教訓―平和教育の試み
発表者:
斉藤 美加(琉球大学医学研究科、Team Yaeyama Zero Malaria)

現在、Covid19パンデミックの中、感染症と平和について考える機会を得た。21世紀に解決すべき社会課題の森林伐採、グローバリゼーション、気候変動は新興感染症の出現リスクを高めており、我々は新たな感染症の時代に入ったことを覚悟していかねばならない。

我々は感染症のない地域づくりに向けて、地域でのシチズンサイエンス実践をおこなっている。その一環で<過去から学ぶ><現在に生かす><未来へつなげる>取り組みを行ない、八重山のマラリア史を現在に生かすための教材開発を行なっている。

本研究では、我々が開発した教材の紹介をおこなう。また、八重山のマラリア対策の歴史から、八重山マラリア制圧への人々の行動変容に果たした科学や強制力、そして社会資本を考察する。感染症のない平和のあり方を考える。

11:30〜12:00 3ラウンド目

実践研究報告9:「受け手」から「担い手」へ―「開発教育授業づくり」を通じた主体性の育成―
発表者:
福山 悠介(北陸大学国際コミュニケーション学部 教授)

本取り組みは、学生が開発教育に関する模擬授業を企画・運営するプロセスを通じて、主体的に開発教育についての理解を深めようとする学生の育成を目的とするものである。開発教育においては参加型学習、すなわち「学習者が、単に受け手や聞き手としてではなく、その学習過程に自主的に協力的に参加する」ことが重視される。しかし、「自主的、協力的に参加する」だけでは、「やや発展した受け手」に過ぎなくなってしまう恐れもある。より主体的に開発教育に取り組もうとする学生を育成するにはどうしたら良いのだろうか。

こうした問題意識から、大学生が開発教育に関する授業を企画し、実際に高校生に向けて授業を行うという取り組みを実施した。学生が授業づくりに取り組むプロセスおよび実際に学生たちが作った授業を紹介しながら、学生の開発教育に対する取り組み姿勢について報告したい。

12:15〜12:45 4ラウンド目

実践研究報告10:マレーシアと日本で「パーム油」のはなしをしてみた
発表者:
川辺純子(立命館守山中学校・高等学校)、塚田弥生(帝京マレーシア日本語学院)

2020年11月のDEAR教材体験フェスタは初のオンライン開催でした。そしてオンラインだからこそ、海を越えた出会いがありました。DEARの教材で共に学んだマレーシア(クアラルンプール)と日本(滋賀県守山市)の教師がお互いの生徒たちにも共に語り合ってもらいたい…という想いから実現したオンライン共同授業です。

14時~ 分科会4・5・6

※3コマ並行で開催します。事前申込時に選択してください。

第4分科会 SDGsと教育を考える:貧困・格差編

  • リソースパーソン:湯本浩之(DEAR代表理事、宇都宮大学)
  • 進行役:SDGsと開発教育研究会

湯本 浩之(DEAR代表理事 宇都宮大学)
宇都宮大学留学生・国際交流センター副センター長・教授。開発教育協会(DEAR)代表理事。大学卒業後、在中央アフリカ共和国日本大使館に在勤。帰国後、現在の国際協力NGOセンター(JANIC)事務局次長をはじめ、開発教育協会(DEAR)事務局長、立教大学文学部特任准教授などを経て、2013年度から現職。『グローバル時代の「開発」を考える』(共編著、明石書店、2017年)『SDGsと開発教育』(共編著、学文社、2016年)など。

貧困や格差を考え、乗り越えるための学習について議論しましょう。
SDGsの目標1(貧困)と10(不平等)は、公正で持続可能な社会を実現するうえで不可欠な目標ですが、日本の貧困や格差の背景を私たちはどのくらい理解しているでしょうか。まずは、日本の状況や政策の問題を理解したうえで、貧困や格差を考え、乗り越えるための学習について議論します。

第5分科会 ファッションを豊かにサステナブルに

  • リソースパーソン:鈴木啓美(ピープルツリー)ほか
  • 進行役:DEARファッション教材作成チーム

鈴木 啓美( ピープルツリー広報・啓発担当 )
20年以上の愛用者としての経験を生かして、フェアトレード専門ブランド「ピープルツリー」の広報・啓発を担当。「自分にとって心地いい暮らしが、周りの人々にも地球にとってもやさしいと、心からハッピーになれる」と考え、フェアトレードを身近に感じ、生活の中に楽しく取り入れてもらえるよう、メディア対応、セミナー講師ほか「フェアトレードの学校」を企画運営する。一般財団法人生涯学習開発財団認定ワークショップデザイナー。

作成中の教材と実践報告、オルタナティブな取り組みをご紹介!
21世紀の日本に暮らす人の多くは、以前よりも「たくさんの服買い、少しだけ着て、すぐに手放す」生活をしています。みなさん自身は、どのくらいの頻度で、どんな基準で新しい服を買っているでしょうか?そして、どうやって手放していますか?

服の原材料の生産・製造の過程では、農薬や化学薬品により水質や土壌が汚染され、大量の温室効果ガスが排出されています。また、重大な労働問題・人権侵害も起こっています。ファストファッションの普及は服の大量生産・消費・廃棄を加速させ、これらの問題は深刻化しています。一方で、「これまで通り」を見直し、より持続可能性に配慮した取り組みもはじまっています。

このような現状を背景に、DEARでは「服」に焦点を当てた新教材を作成中です。この分科会では、作成中の教材の一部を紹介し、実践報告やオルタナティブな取り組みをご紹介します。ファッションを「豊かに」楽しむために、できることを考えましょう。

第6分科会 人々の暮らしから見るパレスチナの今

木村 万里子(日本国際ボランティアセンター(JVC)パレスチナ事業現地代表)
特定非営利活動法人日本国際ボランティアセンター(JVC)パレスチナ事業現地代表。民間企業、英国留学(政治学修士)をへて、複数のNGOにて国内外あわせて16の緊急救援および教育支援事業に携わる。上智大学「緊急人道支援講座」アドバイザーとして緊急人道支援に関わる人材育成にも力を入れている。

パレスチナとオンラインでつないで開催!
5月のガザ空爆から半年。現地に駐在する木村万里子さんとオンラインでつなぎ、パレスチナの背景や歴史、現在の暮らしなどについて、具体的なエピソードを交えながら、話を聞きます。今のパレスチナはどのような状態なのか、なぜパレスチナ問題は解決しないのか。平和、人権、自由などについて、パレスチナから考えるきっかけとします。

17時15分~ ふりかえり会・閉会式

3日間学びや気づきを参加者同士で共有します。
ネットワークづくりにもお役立てください。

1・2日目

  • 1日目(3日)のプログラムはこちら
  • 2日目(7日)のプログラムはこちら

参加申込

事前のお申込みをお願いします。
お申し込み後、参加費のお支払いいただくと正式なお申込受付となります。
※ 各プログラムは定員に達し次第締め切ります。

手続き詳細・お申込みはこちらのページからどうぞ

d-lab2021のトップページに戻る