DEAR 開発教育協会

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第3期「DEARカレッジ SDGs学習のつくりかた」

※お申込受付は5月30日で終了しました※

私たち一人ひとりがテーマを学び、深め、視野を広げるために

DEARでは、 SDGsが含まれる「2030アジェンダ」全体の理念をとらえつつ、それらに基づいた学習(SDGs学習)を培うことを目的に、 『SDGs学習のつくりかた 開発教育実践ハンドブックⅡ』を2021年に発行しました。

DEARでは、このハンドブックを使い、SDGsが目指す公正・共生とは具体的にどのようなことかを考え、一人ひとりが社会づくりに参加するための学習に貢献したいと考え、カレッジを実施しています。

目的

SDGs学習を推進していくためには、多様な立場からテーマについて構造的に理解をする必要があります。
「DEARカレッジ」はSDGs実践のためのHow to を学ぶ場ではありません
私たち一人ひとりがテーマを学び、深め、視野を広げるために、講座の参加者と一緒に学んでいきましょう。

日時(全7回)

平日夜(木曜/金曜)オンライン開催です

  • 各日19時30分〜21時30分(2時間)
  • 各回45分程度の講義と質疑応答、ディスカッションを含みます。
第1回
6月2日(金)
総論
講師:DEAR「SDGsと開発教育」研究会
第2回
6月9日(金)
平和
講師: 川崎哲(ピースボート、ICAN)
第3回
6月16日(金)
気候変動とエネルギー
講師: 深草亜悠美(国際環境NGO FoE Japan)
第4回
6月23日(金)
ジェンダー
講師: 竹信三恵子(和光大学、ジャーナリスト)
第5回
6月29日(木)
貧困・格差
講師: 井手英策(慶應義塾大学)
第6回
7月7日(金)
多文化共生
講師: 金光敏(常磐会短期大学、社会教育士)
第7回
7月14日(金)
SDGs学習のつくり方
講師: 近藤牧子(DEAR、早稲田大学)

プログラム

第1回:6月2日(金)総論
SDGsの理念と公正・共生
講師:DEAR「SDGsと開発教育」研究会

SDGs学習をゴールとの紐づけに終わらせないために、SDGsが書かれている「2030アジェンダ」の理念を知ることが重要です。第1回は、アジェンダに目を向けながら、「公正・共生」について考え、皆さん自身の問題関心も整理します。SDGsの目的を再考し、2回目以降の講座の理解を深めるための一歩としたいと思います。

メンバー: 阿部眞理子(認定NPO法人IVY/DEAR理事)、上條直美(フェリス女学院大学ボランティアセンター/DEAR理事)、佐藤友紀(大学講師/副代表理事)、近藤牧子(早稲田大学非常勤講師/DEAR副代表理事)、田中治彦(上智大学名誉教授/DEAR理事)、松倉紗野香(埼玉県中学校教諭/DEAR理事)、本山明(法政大学非常勤講師)、 中村絵乃(DEAR事務局長)、伊藤容子(DEAR事業担当)

第2回:6月9日(金)平和
平和に向かう真の「安全保障」とは
講師:川崎哲(ピースボート共同代表、ICAN(核兵器廃絶国際キャンペーン)国際運営委員

ウクライナをはじめ世界各地で戦争は絶え間なく続いています。戦争の背景には、国家間や民族間の対立だけではなく、「国益」を重視した世界各国の戦略があります。さらに近年では、多くの国で、自国中心主義の傾向がみられます。そのような中で、日本でも「安全保障」という名のもとに、政治、経済、社会のあらゆる面で軍事力の役割が高まり、平和をめざすという観点が弱まりつつあります。2022年12月に国家安全保障戦略など安全保障関連3文書が閣議決定されましたが、これに対する「平和構想提言」を平和研究者やNGOらがとりまとめて発表しました。その内容も紹介しながら、今日の世界で平和に向けて取り組むことの意味を考えます。

講師プロフィール
ピースボート共同代表。2017年にノーベル平和賞を受賞した「核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)」の国際運営委員(2012~14年同共同代表、14年から現職)。核兵器廃絶日本NGO連絡会の共同代表として、NGO間の連携および政府との対話促進に尽力してきた。ピースボートでは、地球大学プログラムや「ヒバクシャ地球一周 証言の航海」をコーディネート。2009~2010年、日豪両政府主導の「核不拡散・核軍縮に関する国際委員会(ICNND)」でNGOアドバイザーをつとめた。2021年、第33回谷本清平和賞を受賞。恵泉女学園大学などで非常勤講師。日本平和学会理事。著書に『核兵器 禁止から廃絶へ』(岩波ブックレット、2021)、『核兵器はなくせる』(岩波ジュニア新書、2018)など。1968年東京生まれ、東京大学法学部卒業。

第3回:6月16日(金)気候変動とエネルギー
私たちの行動が問われている
講師:深草 亜悠美(国際環境NGO FoE Japan

気候危機の現状は深刻さを増しているにもかかわらず、日本のエネルギー政策の大きな転換はなかなか進みません。COP27にも参加し、気候変動による世界の被害の現状や先進国の担うべき役割を広く発信し、全国の市民や若者と共に「気候正義」を求める活動を進めてきたFoE Japanの深草さんとともに、気候危機の捉え方、政策転換と行動の必要性、そのための取組について考えます。

講師プロフィール
国際環境NGO FoE Japanに2012年から学生インターンとして参加。2016年よりフルタイムスタッフ。気候変動やエネルギー問題に取り組む。国連気候変動枠組条約締約国会合へのオブザーバー参加や、セミナーの開催、現地調査、パンフレットや書籍の作成、制作提言活動などに携わる。

第4回:6月23日(金)ジェンダー
全ての人の人間らしい健康で文化的な生活の実現のために
講師:竹信三恵子(和光大学名誉教授、ジャーナリスト)

日本のジェンダー不平等の現状は改善が遅く、SDG5として掲げられているにも関わらず、政策的にフォーカスされていません。とりわけ労働や貧困の問題にはジェンダー差別が大きく影響していますが、根本的に問題の所在が社会で共有されていないため、市民の間での議論もちぐはぐになる状況のままです。ジェンダー不平等、そして女性差別が原因である貧困と労働の問題を踏まえつつ、男女が人間らしい健康で文化的な生活を実現して生きるために、何が必要かをお話ししたいと思います。

講師プロフィール
1976年、朝日新聞社に入社。同社編集委員兼論説委員、和光大学教授などを経て2019年4月から現職。ジェンダー視点から非正規労働や貧困を報道し続けてきたことに対し2009年、貧困ジャーナリズム大賞。著書に『ルポ雇用劣化不況』(岩波新書、日本労働ペンクラブ賞受賞)、『ルポ賃金差別』(ちくま新書)、『家事労働ハラスメント』(岩波新書)、など。最新刊に、『賃金破壊~労働運動を<犯罪>にする国』(旬報社、日隅一雄賞特別賞)

第5回:6月29日(木)貧困・格差
弱者を生まない社会
講師:井手英策(慶應義塾大学)

2030アジェンダの理念である「誰一人取り残されない」社会の姿を、日本の社会保障制度の再考を通して考えます。“どうやって「弱者を助けるか」ではなく、どうすれば「弱者を生まない」社会をつくれるのか”という視点に基づいたベーシックサービスの考え方から学び、社会のありようを一緒に議論します。

講師プロフィール
慶應義塾大学経済学部教授。1972年生まれ。東京大学大学院経済学研究科博士課程修了。日本銀行金融研究所、東北学院大学、横浜国立大学を経て、現在、慶應義塾大学経済学部教授。専門は財政社会学。総務省、全国知事会、全国市長会、日本医師会、連合総研等の各種委員のほか、小田原市生活保護行政のあり方検討会座長、朝日新聞論壇委員、毎日新聞時論フォーラム委員なども歴任。2015年度大佛次郎論壇賞、2016年度慶應義塾賞を受賞。著書に『幸福の増税論 財政はだれのために』(岩波書店)、『富山は日本のスウェーデン 変革する保守王国の謎を解く』(集英社)、『18歳からの格差論』(東洋経済新報社)、『ふつうに生きるって何?小学生の僕が考えたみんなの幸せ』(毎日新聞出版)ほか多数。

第6回:7月7日(金)多文化共生
多文化共生教育のこれまでとこれから〜在日コリアンの経験からすべての外国につながる子ども支援を考える
講師:金光敏(キムクァンミン/常磐会短期大学兼任講師、社会教育士)

共に生きる社会づくりにおいて多文化共生教育の役割やめざすべき取り組みについて考えます。在日コリアンをめぐる歴史から大阪の民族学級実践、そして公教育での外国につながる子どもの教育支援で求められるものはなにかについてお話しします。SDGs達成のための多文化共生に向けた問題点と展望についても議論していきます。

講師プロフィール
大阪市生まれ。在日コリアン3世。 常磐会短期大学兼任講師/大阪樟蔭女子大学非常勤講師/大阪千代田短期大学非常勤講師/ 社会教育士/防災士。著書に 『多文化社会を生きる子どもとスクールソーシャルワーク』(共著、かもがわ出版)、『多文化共生の実験室~大阪から考える』(共著、青弓社)、『Q&A でわかる外国につながる子どもの就学支援~できることから始める実践ガイド』(共著、明石書店)、『大阪ミナミの子どもたち』(単著、彩流社)ほか。


第7回:7月14日(金)SDGs学習のつくり方
SDGsからどんな学びをつくるのか
講師:近藤牧子(DEAR副代表理事、早稲田大学非常勤講師)

最終回では、SDGs学習づくりを考えます。開発問題学習とは、そのプロセス自体が「私たちの社会で公正・共生とはどのような状態か」の合意形成や共通理解づくりのプロセスとなります。ここでは、その中で特に特に重要となる「意見の分かれる課題の対話と議論」の観点を考えていきたいと思います。また、改めて皆さんが取り組まれているSDGs学習をふりかえり、今後の取り組みについて丁寧に意見交換をしたいと思います。

講師プロフィール
早稲田大学、聖心女子大学、実践女子大学、明治大学、立正大学にて、社会教育学、ボランティア研究、教育とジェンダー関連科目を担当。早稲田大学大学院文学研究科教育学専攻博士課程修了(博士(文学))。「SDGsと開発教育研究会」メンバーとして本カレッジのテキストでもある『SDGs学習のつくりかた』の執筆編集者。『SDGsカリキュラムの創造』(2019,学文社)『グローバル時代の「開発」を考える』(2017,明石書店)共著。

会場

オンライン(ZOOMミーティング
※PCでの参加を推奨します。

対象・定員・参加費

対象者

教育実践者や一般、SDGs学習に関心のある方、教職課程の学生の方。
昨年度参加者も歓迎します。

定員

40名程度
※定員に達し次第、締め切らせていただきます。

参加費(全7回分)

  • 一般 25,000円
  • 会員 20,000円
  • 学生 15,000円
  • 学生会員 12,000円

※本講座は連続講座となっており、全7回分の参加費を事前にお支払いいただきます。各回の申込や支払いは受け付けておりません。
※録画に関して:ご欠席などの理由で録画希望を連絡をされた方に期間限定でご案内いたします。
※会員でない方も新規にご入会することで、会員価格で参加できます。入会についてはこちらをご参照ください。

テキスト

『SDGs学習のつくりかた 開発教育実践ハンドブックⅡ』(一般2,750円、会員2,200円ともに税込)を購入の上、ご参加ください。

ハンドブックの購入を希望される方は、別途教材・書籍注文ページよりお申し込みください。

お申込み

お申込み受付は5月30日(火)で終了しました。

お支払い方法

郵便振替、銀行振込のいずれかからお選びいただけます。
お申込みくださった方に、口座情報をご案内します。

キャンセル規程

原則として、入金後の払い戻しは受け付けておりません。ただし、5月28日までにキャンセルのお申し出をされた場合、手数料を差し引いた金額を返金いたします。

昨年度参加者の声

カレッジでの学びが、多様な実践に役立つきっかけとなっています

  • より深い学びによる新たな視点が得られた。また、自身が実践に移していく上でのヒントとなることがいろんな方から得られた。共感でき、講座に参加するたびに自身のモチベーションがあがった
  • 講師の皆さんもそれぞれ濃い内容を短時間で詰め込んでいただき、満足度の高い講座でした。こういった講座に参加していなかったら関わりがなさそうな内容にも触れることが出来て、更に関心が拡がり良い機会となりました。
  • 毎週SDGsモードに入れたこと、揺さぶられることが多々あったこと、モヤモヤどころか「ザワザワ」を持ち帰れたこと、学んでいる実感があったこと、要するにとても有益でした。
  • 講義への満足感もありますが、共通するモヤモヤを抱えながら現場で格闘している受講生の存在を感じられたことは、大きな財産になったように思います。(中略)なにか「このままではいけない」「変わりたい」そんな思いを暗黙に共有できているような気がして、有意義な時間を過ごすことができました。
  • SDGsの各課題の知識だけではなく、全体を通して共通する気づきや学びがありました。例えば、自分自身がマジョリティでもマイノリティでも、教育や既存の価値の中にいることでもはや疑問さえ抱けなくなることへの体験的気づき。また、いかに一つひとつの項目を認識している「つもり」であったのかについての気づき。あるいは自分が加害の側にいる事実や、緊急性の真の自覚、当たり前に使っていた言葉の持つパワーや影響などへの気づきです。毎回それ自体に驚かされ、戸惑いさえ感じ続けた「問い」には、自分自身の立っているところを問う力があり、学習としても大変効果的で、自分も教育現場で使いたい手法として学ばせて頂きました。
  • SDGs学習そのものの持つ価値について、尊厳・人権という観点から非常に重要な切り口であることを感じ、今後の教科以外の教育の場での可能性を感じ、希望を頂きました。

昨年のレポート(第2期DEARカレッジ )

各回の概要や展開をブログに掲載しています。ぜひお読みください。

主催

認定NPO法人開発教育協会(DEAR)「SDGsと開発教育」研究会

お問い合わせ

認定NPO法人開発教育協会 事務局 伊藤
E-mail:yito@dear.or.jp
※在宅勤務をしておりますので、メールにてご連絡ください。