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SDGs学習の実施に関するアンケート調査-結果と分析

SDGs学習の実施に関するアンケート調査-結果と分析

 開発教育協会では「SDGsと開発教育研究会」を設け、これまでにDEARカレッジの実施、『SDGs学習のつくり方』の刊行などを通して、SDGs学習の創造と普及に努めてきました。今回、SDGs学習の実施状況と今後の課題を明らかにすべくDEAR会員に対してアンケート調査を行ないました。

 アンケートは2023年1月に、①学校教育、②社会教育・市民団体、③大学・短大・専門学校、の3調査が行なわれました。調査にご協力いただいた会員の皆さまに感謝する次第です。

 以下、結果と分析の概要となります。回答者の属性や詳細についてはリンク(PDF)からご覧いただけます。

2024年9月    SDGsと開発教育研究会

①学校教育

結果と分析

  • 学校教育においては教科、総合学習、学級活動、クラブ・部活動など広範な領域でSDGs学習が行なわれている。
  • 回答者の多くは、SDGsが始まる2016年以前に、開発教育やESDで類似の学習活動を展開している。
  • SDGs学習の環境をめぐる課題としては、時間の確保、教師・学校全体の理解不足、予算不足が上げられている。
  • SDGs学習の進め方についての課題としては、複数教科の連携についてのカリキュラム・マネジメントや、関係機関との連携による「開かれた教育課程」の実現が指摘されている。
  • 開発教育協会には、SDGs学習を真剣に推進しようとしている教員やNPOの交流の機会を提供することが期待されている。

詳細はこちら(PDF)

②社会教育・市民団体

結果と分析

  • 回答者はもともと団体として関連の活動を行なっていて、SDGs学習関連の活動はその延長線上にある。
  • SDGsについて普及・啓発を超えたところに学習課題を見いだしている。例えば、会員や住民がSDGsを自分事としてとらえるような学習を模索している。
  • 各団体は個別のテーマ(国際協力、環境、まちづくり、等)を扱っているので、SDGs学習を深めるためには、他のテーマを行なっている団体や機関との連携が課題である。

詳細はこちら(PDF)

③大学・短大・専門学校 

結果と分析

  • 回答者が所属する大学等では、SDGsをテーマとした講義、講演会・イベント、SDGsに関連したキャンパスづくり、などが行われている。また、学校教育や他団体・行政への協力も一定程度行われている。
  • 回答者自身が行っているSDGs関連活動としては、講義、演習、研究活動が多い。他にも、大学のSDGs関連活動への関わりや、大学外での地域活動への参加、などがあった。
  • SDGs関連の活動を展開するうえでの課題としては、大学側の対応にばらつきがあることが伺える。SDGs学習としては、扱う範囲が広く焦点化しにくい、学習評価・プロジェクト評価が難しい、などの課題がある。
  • 回答者がSDGs学習・教育を行うようになったきっかけについては、回答者が従来からSDGs関連のテーマで研究し、あるいは学習・教育活動をしていたという動機が圧倒的に多い。
  • 開発教育協会に対する要望としては、SDGs関連の教材開発に対する要望が多かった。

詳細はこちら(PDF)