開発教育とは
開発教育とは
共に生きることのできる公正で持続可能な地球社会づくりに参加するための教育
豊かさは、誰にでも公平にいき届いているわけではありません。 商業的な利益や経済的な効率ばかりを優先する社会のあり方は、弱い立場に追いやられる人々を生み、現在と未来の全ての命にとって大切な地球環境を破壊してきました。 そうした社会の中で私たち自身もいつしか豊かさの意味を見失いつつあるようです。
世界でおこっている貧困・飢餓、紛争・戦争、環境破壊、人権侵害といった問題は、 日本の社会のあり方や私たちのライフスタイルとも深く関係しています。また日本にも同様の問題が存在しています。
文化・民族・宗教などを異にする世界の人々がともに生きることのできる公正な社会をつくっていくことが、 これからの大きな課題ではないでしょうか。そのためには、私たちひとりひとりが、こうした問題をよく知り、 自分の問題として考え、その解決に向けて行動していくことが必要です。
開発教育は、私たちひとりひとりが、開発をめぐるさまざまな問題を理解し、望ましい開発のあり方を考え、共に生きることのできる公正で持続可能な地球社会づくりに参加することをねらいとした教育活動です。
5つの学習目標
- 世界の多様性:開発を考えるうえで、人間の尊厳を前提として、世界の文化や人々の歴史・ルーツに目を向け、多様性を理解し尊重する。
- 開発問題の現状と原因:グローバル化した社会各地に存在する貧困・格差の歴史や現状を知り、その原因や構造を理解する。
- グローバルな課題の関連性:開発をめぐる問題は、環境、平和、人権、ジェンダー、文化などのグローバルな課題と密接に関連することを理解する。
- 開発問題と私たちのかかわり:私たち自身がグローバルにもローカルにも開発をめぐる問題に深く関わっていることに気づく。
- 私たちの参加:公正で持続可能な開発を実現するための様々な実践を知り、社会に参加するスキルと態度を培う。
※1997年につくられた学習目標を2022年(25年ぶり)に改定しました。プロセスと改定箇所はこちらでご紹介しています。
開発教育ってなんだろう?その1
※2019年12月に内容を一新しました。
Q1 開発教育はどのような社会を目指しているの?
Q2 どのような教育・学習をめざしているの?
Q3 開発教育は、いつ、どのように始まったの?
Q4 開発教育はどのように実施されてきたの?
Q5 何を学ぶの?
Q6 欧米ではどのように行われてきたの?
Q7 開発途上国ではどのような取り組みがあるの?
→ 詳しくはこちら
開発教育ってなんだろう ?その2
Q8 国際理解教育とはどう違うの?
Q9 持続可能な開発のための教育(ESD)とはどのように関連しているの?
Q10 持続可能な開発目標(SDGs)をどのように捉えているの?
Q11 どのように実践するの?
Q12 「ファシリテーター」ってどんな人?
Q13 参加型学習ってなあに?
Q14 開発教育の「教材」ってなあに?
Q15 開発教育の「開発」ってなに?
→ 詳しくはこちら
動画で観る開発教育
「参加型学習(ワークショップ)ってどんな感じ?」
「教室のレイアウトはどんな風にすればいいの?」
「参加者の動き方を見てみたい」
…そんなご質問、ご要望にお応えして、代表的な教材を使ったワークショップの様子を動画でご紹介します。
英国における開発教育
DEARが設立25周年を迎えた2007年、英国ヨーク市に拠点を置くグローバル教育センター(GCE)も同様に設立25周年を迎えました。
そのナショナル・コーディネーターとして長く英国のグローバル教育を牽引し、また日本の開発教育関係者とも親交の厚いマーゴ・ブラウン(Margot Brown)さんに、英国における開発教育やグローバル教育のこれまでを振り返りながら、現状や今後についての想いや展望を語っていただきました。
→ 記事を読む
※この記事は、2007年8月16日に英国ヨーク市のヨーク・セントジョン大学内で行われたインタビューの内容を基に構成したものです。
※最新のイギリスの開発教育のレポートはスタッフブログに掲載しています。併せてお読みください。
NGO実態調査(2016年)
NGOとJICAとの間の対話や連携を促進するために設置されているNGO-JICA協議会では、「開発教育の普及推進に向けたNGOとJICAによる今後の連携協力のあり方やその具体策を検討することを目的とした「開発教育推進のためのタスクフォース」(2016年~2017年設置)を立ち上げ、全国各地でNGOや市民団体が実施している開発教育の現状や課題、NGOとJICAの連携状況に関する実態調査を実施しました。
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